2008年6月24日火曜日

無題(プロローグ)



とある日の明け方前・・・男の意識が戻ると同時に激しい頭痛が襲いだす。
ふと目を開けると、ほぼ同じ間隔で月は沈みかけ太陽はいよいよ上ろうとしている。


いったいどれ位の時間が経ったのだろうか?
今日は何月の何日だ?
ここは何処なんだ?

辺りを見回すと太陽の昇る方角にはわずかだがはっきりと小さな島が見える。

「あの島は何なんだ?人はいるのか?渡る事はできるのか?誰が何の為にこんな事を・・・」


その男はうずくまって悩みながら考えた。
時折襲って来る頭痛の事もおかまい無しに考えた。
だがしかし、何も思い浮かばない。名前も素性もそして何もかもが。
その男の手がかりは今の所は何も無かった。


ため息まじりとともに、その男は何気にジーンズのバックポケットに手を入れた。

続く。

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